「ケイントップ」というサトウキビの殻を、生姜畑の畝一面に撒いていた。 梅雨の合間の貴重な晴天。雨が降ると仕事にならないので、休憩もロクに取らずに作業は急ピッチで進められた。 重さ20kgのケイントップを次々に担いで畑の各所に配置する。 いま俺カッコイイと思った。男らしいと思った。20kgを軽々と担いでいるのだ。カッコよくないわけがない。 だが、その光景。タヌキすらも見てくれていない。 刹那さを消せやしない。by T-BOLAN 数日もしない内に、再び高知に梅雨空が戻った。 その日は、朝からどんよりとネズミ ...