2017年9月12日からリニューアルされている、モスバーガーの「海老カツバーガー」(390円)。
2000年12月に期間限定発売された際に好評で、2001年10月より定番メニュー入りしたという商品である。
リニューアルにおける主な変更点は「タルタルソース」。
タルタルソースに濃縮レモン果汁などを加えて、よりサッパリと食べられるように仕上げたという。
世の中にはハンバーガー派と、フィッシュバーガー派が存在する
ハンバーガー店には行くけれど、「ハンバーガーが苦手だからフィッシュバーガーを食べる」という人は、わりと多い印象がある。
これを「フィッシュバーガー派」と呼ぶ。
反対に、バーガーはやっぱり肉だろう!という人を「ハンバーガー派」。気分次第でどちらも食べるという人を「両刀遣い」と私は勝手に呼んでいる。
ただ大抵のハンバーガーチェーンにおいて、ハンバーガー系の選択肢は多くても、フィッシュバーガー系の選択肢は少ない。それは『モスバーガー』においても同じだ。
選択肢が少ないのは、フィッシュバーガー派のつらい点である。
毎回フィッシュバーガーばかりで飽きてきた。そんなフィッシュバーガー派に『モスバーガー』でおすすめなのが「海老カツバーガー」だ。
【口コミ】リニューアルされたモスの「海老カツバーガー」がいかにおいしいか、ご説明します
これがモスの海老カツバーガーだ!
この海老カツバーガーを見て、どう思うだろうか。
注目して欲しいのは「高さ」である。
高層マンションのような高さ。
分譲されていたら、ちょっとしたセレブは購入してしまうだろう。
1階から順に、バンズ、海老カツ、キャベツ、バンズ、と4階立てになっている。
人気があるのは2階の「海老カツ」だが、3階の「キャベツ」をあなどってはいけない。この階には新開発の「レモンタルタルソース」がかけられているのだ。
この3階こそ、2017年9月12日より分譲が開始された「海老カツバーガー<レモンタルタル>」の"メイン階"といっても過言ではない。マンション名に<レモンタルタル>の文言が入るほど重要な階なのである。
それに人気の"海老カツ階"でなく、あえて"キャベツ階"を選ぶのは、ハンバーガーセレブとして"粋"な選択といえる。
「あんた粋だねぇ。てやんでぇ」なんて、江戸で声をかけてもらえることだろう。
そのマンションを食べると、フワッと漂うレモンの香り。
「あたいがレモンタルタルだ」と言わない。「わたしがレモンタルタルなんですけどぉ……」控えめながらもしっかりと主張する大和撫子、それがレモンタルタル。
そのままシャキシャキした食感のキャベツが、「僕もいましたぁ」と微笑みながらやってくるのだ。
日本人は元来、主張の激しい、いわゆる"オラオラ系"の人があまり好きではないが、その点さすがはモス。国産バーガー。
控えめの美しさ、奥ゆかしさの美学を知っている。
しかしながら、海老カツの中にたくさん入った小さなエビたちは違う。
「エビでんがな!まんがな!」
そんな勢い。全身全霊で「わたしはエビだ」と前面に向かって駆けてくる。
それもそのはず。今回のリニューアルで追加された「レモンタルタル」が奥ゆかしいながらも頑張り屋さんだから、2階の海老カツ陣営も危機感を抱いているのだ。
奥ゆかしい3階の住民と、荒ぶる2階の住民。相乗効果で高め合い、建物全体としてはバランスよくまとまっている。
海老カツバーガーが、よもや高層マンションだったとは。私も思わなかった。