ああ、憧れの甲子園 鷲の章 後編/球児のうどん

2012.05.22

  1. TOP >
  2. 兵庫観光 >

ああ、憧れの甲子園 鷲の章 後編/球児のうどん

2012.05.22

前編はコチラっ・・・!
『ああ、憧れの甲子園 鷲の章 前編/聖地への再訪』


有名人も見て、マスコットキャラクターたちも見て、
"竜一"として絶対にやらなければならなかったこともやった私は、
こうてん氏と共に甲子園球場の入口を目指した。

3度目で大体は把握したのだけれど、
球場の入口は購入した座席の位置によって異なるようだ。

自分たちは1塁側アルプススタンドで観戦することになっていたから、
"1塁側アルプススタンドにはここから入りなさい"とされている入口に向けて歩いた。

1塁側のアルプススタンドとは、
内野席と外野席の中間に位置するらしいじゃないか。

だから内野側に位置する甲子園球場正面からも、
すぐ近くかと思っていたのだけれど、違った。

アルプススタンド用の入口は、
正面から結構な距離があって、数キロ離れた遠方の駐車場より歩き疲れた足には、なかなか辛かった。

「正門・・・見たこと無いんで一回見てみたいですねぇ・・・!」

などと私が言ったせいで、
この状況に こうてん氏を付き合わせてしまっているのだと思うと、
いささか申し訳なく言葉も無かった。

けれども、こうてん氏も亀山さんと握手が出来て喜んでいたので、
「竜一の発案で正面を目指して足が疲れたことは、どう考えてもマイナスだけれど、
亀山さんと握手出来たことが大幅プラスで、まぁ差し引きゼロで帳尻が合った」

ということで、なんとか納得していただきたい・・・!

そんな"念"を、先をゆく"こうてん氏"の背中にヒシヒシと、
怨念のごとく送り込みながら、アルプススタンドの入口を目指した。

バスを降りた駐車場からかなりの距離を歩いて、
ようやくスタンドに入ると、早速、ビールとツマミを買いに売店へ向かった。

やはり野球観戦といえば、生ビールである。
選手のハツラツとしたプレイを観ながら飲むビールは最高だ。

ツマミは、もちろん、うどん。

球児の四万十あおさ入りうどん パンフレット

『球児の四万十あおさ入りうどん』!

タイガースの守護神、藤川球児の名を冠した一品である。
他にもいろんな選手のメニューがあって、新井(兄)は「ラーメン」
ブラゼルは「ビーフバケット」だった。

"ブラゼル=ビーフ"・・・。
捻りが一切無い非常にわかりやすい発想で、なんだか良い。

マートンの平焼き パンフ

マートンは、なぜか「マートン平焼き」
私は知らなかったのだけれど、「豚平焼き(とんぺいやき)」という食べ物があるらしく、
マートンのそれは、「まーとんぺいやき」と読むようで、大変に上手いネーミングになっている。

しかし、なぜマートンが「マートン平焼き」なのかというと、
「日本食が大好きなマートン選手にちなんだ」のだそうで、
ようするにマートンの好物が「豚平焼き」であるとか、そういうことでは無い風に読み取れる。

「結局、ダジャレが言いたかっただけちゃうんけ!」

球児の四万十あおさ入りうどん

さてさて、左手にビール、右手にうどんをシッカリと持って、
他人とぶつかって落とさないように慎重に人混みを交わしながら、
やっとこさ帰ってきたスタンドでいただく「球児のうどん」

四万十名産の「青さのり」が麺に練りこまれている。

けれども、練り込み系のうどんで美味しいものを食べた記憶があまり無かったのと、
百戦錬磨のうどん野郎である私が、こんなヘンテコなうどんで満足できるわけがない!
というわけで実はまったく期待してなかった。

がっ!

<なんだこれっ・・・美味い・・・!
噛むたびに青さのりの香りフワッと抜けて芳醇っ・・・!>

真っ直ぐな麺は意外に弾力強めで・・・
抜群の制球力と共に喉の手前でグーン!と浮き上がるように伸びてくる・・・!

<コイツは・・・"うどん玉"なんかじゃねぇ・・・!
麺線に球児の魂宿りしそれは・・・まさに"火の玉"・・・!>

藤川球児の"火の玉ストレート"そのものっ・・・!

投げ込んできやがる・・・!
胃袋にっ・・・!

この間、私が阪神の選手の中で最も好きで、「マートン平焼き」でお馴染みの
マット・マートン選手
が、グラウンドにてトラッキーと二人っきりで準備運動をしていて、
二人とも非常に可愛かったのだけれど、火の玉うどんを食べるのに忙しくて撮影できなかった。

微笑ましいその光景を撮り損ねたことを、
農場カメラマンとして残念に思い、少々悔いてもいるけれど、
可愛いマートンよりも、美味しいうどん。

背に腹は代えられなかったし、現実はそんなものである。

(時間と文字数の都合で、まさかの完結編に続く・・・!)
『ああ、憧れの甲子園 鷲の章 完結編/六甲おろせず』