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「十国峠ケーブルカーレストハウス」にて、
絶景を堪能した我々は、さらに北上。
「芦ノ湖」を目指す。
道路わきには、
大量の雪。
さらに強風のため、
道路上に木の枝などが落ちている。
レンタカーに傷を付けたら大変だ。
助手席に座った私が、
運転するオカンに路面の状況を逐一伝える。
「枝が落ちちゅうで!枝が!」
「おっと・・・!」
私の迅速な伝達のおかげで、
オカンは枝を避けることができる。
素晴らしい親子の連携プレーである。
だが、枝ごとき、
序の口だった。
襲い掛かる静岡。
「なんか金属が落ちちゅう!」
「えっ!金属っ・・・!?」
道路のド真ん中に、
踏んだら大変なことになると思われる、
L字型した謎の巨大金属片が落ちていた。
それも直線ではなく!
カーブに・・・!
<静岡・・・!油断も隙もない・・・!
道路上の所々に罠を仕掛けてやがるっ・・・!>
危ない。危ない。
私の迅速な伝達がなければ、
巨大金属片を踏み付けていたところである。
到着。
『県立恩賜箱根公園』
(恩賜 = おんし)
有料駐車場に車を停めると、
目と鼻の先に芦ノ湖の湖面が、
キラキラ光りながら揺れているのが見えた。
<水・・・タップリある・・・!
いささか溢れそうな勢い・・・!
満水の湯船のようであるっ・・・!>
駐車場のわきにあった案内板によると、
すぐ近くに展望所があるみたいだった。
「展望所!行こう!
展望所から芦ノ湖を
シッカリ見ちょかなぁいかん!」
どこに行こうかと迷っている様子の他3人に、
私はそう言って展望所行きを提案した!
私は高い所が好きなのだ。
ナントカと煙がそうであるように・・・。
展望所へ、歩く。
緩やかな上り坂が、
ひたすら続く。
「おぉの!杖がいる!」
と言って杖を欲す、
御年76歳のオビ=ワン。
道中で!
富士山発見!
<おやおやおやおや!これは・・・!
展望所へ辿り着く前に!すでに絶景・・・!>
芦ノ湖と富士山。
(撮影 = 農場カメラマン竜一)
歩いて歩いて展望所へ。
富士山にテンションが上がったのか、
道中、私よりオビ=ワンのほうが、
たくさん写真を撮っていた。
『湖畔展望館』
富士山と芦ノ湖。
この二大巨頭が同時に拝める「恩賜箱根公園」
<これは強い・・・!
どこからどうカメラを向けても!
絶景しか撮れないもん・・・!>
はい!絶景!
<すごいね!これは!
水と塩と小麦粉!みたいな感じで!>
湖と雪と富士の組み合わせは強力っ・・・!
<富士山も芦ノ湖も・・・!
完全に待ってるもん・・・!>
「どっからでも撮りなはれやー!」
言いながら・・・!
展望館へ入る。
2階が喫茶コーナーになっていたので、
我々は一服することにした。
『コーヒー』
「ここって神奈川なが・・・?
パンフレットに神奈川県って書いちゅうで!」
てっきり静岡県にいるものだとばかり思っていた私は、
驚いてオカンにそう言った。
「あら!ホンマやねぇ!」
どうやら私はいつの間にか、
神奈川県初上陸を果たしていたようである。
(第7話へ続く!)
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