「讃岐の道はうどん屋へ通ずる」 神社から2軒目へ 【おとうさんといっしょ 第3話】

2015.02.19

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「讃岐の道はうどん屋へ通ずる」 神社から2軒目へ 【おとうさんといっしょ 第3話】

2015.02.19

『第2話を読む』


神社うどん、
そして神社そのものを堪能した我々は、
2軒目のうどん屋を目指す。

その道中。
車内にて――。

香川の道路
(道路の画像は1話の使い回しです、笑)

「うどんが安かったねぇ!」
後部座席に座るお母さんが言う。

「4人で600円ですからねー。
高知の一般店やったら、
1人しか食べれてないですね」

そう言いながら、
竜一、改めて思った。

香川のセルフは安いっ!

相変わらず、竜一が運転。
嫁が助手席。後部座席に嫁の両親。

という、
2対2のフォーメーションで、
讃岐に戦いを挑む。

ちなみに、お母さんが嫁の後ろ。
お父さんが竜一の後ろ。

「さっきのところ、蕎麦もあったねぇ」

嫁の言葉にお父さん、反応。

「えっ!蕎麦もあったが?
ほいたら蕎麦にしたらよかったよぉ」

「あったでねぇ?」
嫁が竜一に同意を求めてくる。

「う…うん…あった。
な、なんか麺が太くて
美味しそうではあったね」

このとき竜一の心の中。

ざわ……
ざわ………

お父さんは……
蕎麦が好きなのか…!?

本人が真後ろにいるのだから、
直接訊けばいいのに、なんとなく訊けない。

くそっ……!
コミュ障はいつだって損をするっ…!

厳密には、
訊けないことはない。

しかし自分自身がそういうことを
積極的に訊いたりする
キャラじゃない気がして、訊けない。

「田舎蕎麦っていう感じやったでね!」

そう言う嫁に上の空で答える。

「そ、そうやね…」

『お父さん=蕎麦好き』
で俺の頭の中のデータベースに
入れていいのか……?

いや待て…!偶然……
いま蕎麦が食べたい気分だっただけで…

いつもはそんなに蕎麦が
好きなわけではないのかもしれない…!

そういうことは充分にあり得る…!
完全にうどん派の俺だって…時々……
無性に蕎麦が食べたくなるときがある…!

よこいうどん店1

お父さんを蕎麦好き設定にするか否か。
その判断を心の中で迷っている内に、
2軒目の店の前まで来た。

「あそこやー!」
嫁が前方を指差した。

「停めるく、あるかえ?」
お母さんが言う。

「駐車場………
あっ!店の横にありますね…!」

便利な時代だ。

心に迷いがあっても、
道には迷わない。

カーナビに店の住所、
あるいは電話番号を入力するだけで、
うどん屋までの道のりが表示される。

店を探す楽しさは減ったけれど、
いまみたいに、
あまり迷いたくない局面ではいい。

「停めれるかねぇ」

「あぁっ…奥に停めれますねぇ」

農業の道に進んでいなければ、
いまごろトラクターではなく
F1に乗っていただろうと、
そっちの世界では謳われる竜一。

華麗、かつ危なっかしい
ドライビングテクニックを披露し、
駐車場に車を滑り込ませた。

(つづく)
『第4話を読む』

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