『第5話-2を読む』
3軒目の『穴吹製麺所』を
あとにした我々は、
車内で作戦会議を開いた。
「高松3軒行ったき、
次はもう丸亀のほうに行こうか」
丸亀方面に行きたがる竜一。
それには理由があった。
「香川までいたら善通寺には、
いっぺん行っちょかないかん」
前日の夜に
お父さんがそう言っていたのを
私は覚えていた。
「そんなに善通寺えいがっすか!」
私が訊くとお父さんは言い切った。
「えいで」
それやったら、オラも
いっぺん行ってみたいぜよ!
(竜一、心の声)
『善通寺』とは、
四国八十八箇所霊場の
第75番札所とされる寺。
そしてその『善通寺』がある
善通寺市と、丸亀市は隣同士。
つまり『善通寺』には、
丸亀市から車であれば
わずかな時間でたどり着ける。
「ほいたら丸亀のほう行くかね?」
そう言う嫁に竜一。
「うん…。
ほんでとりあえず、
一旦どっかで……」
休憩しよう…!
3軒連続でハシゴしたのだ。
私の胃袋は宇宙。
だから大丈夫だけれど、
嫁の両親は結構キツイのではないかと心配だ。
讃岐富士を
横目に、西進。
「どこで休憩する?
瀬戸大橋記念公園?」
「どうして瀬戸大橋よ」
休憩場所の案を嫁に却下されながら、進む。
「じゃあ、もう
善通寺で休憩しよう!」
「善通寺行く?」
「うん」
善通寺到着。
休憩っ…!
つづく。
『第7話-1を読む』
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