
「こりゃあすげぇ山奥やな!」などと言いながら、たどり着いた『豊年池ダム』。約一年ぶりの香川県。

「ヨーロッパーの古城…そんな雰囲気や…」
四方を山に囲まれている。

「水がない……」

「音もない……」

静寂に包まれたダム。古城風味。

「本当やったら、あの上のほうにある穴から水が出るんやろな」

そのダムには水がなかった。しかし水がないからこそ見ることができる、ダムの全貌。

ダムの脇の林をトコトコ歩くと、『田中樋取水口』なるものもあった。
<井戸…?違うか……>

『火薬庫跡』と書かれた場所も。

<んー。火薬の匂いはしないな…>

<変わったダムだった…。早明浦ダムとは違う…全然…>さわやかな風が駆け抜ける。<さて、うどん行こう……>