高知・中東部の老舗うどん店『手打ちうどん 田吾作』。
昔から近隣の人々に愛されるうどん屋さんである。
その『手打ちうどん 田吾作』。屋号にはハッキリ「手打ちうどん」とあるが、うどんのみならず「ラーメン」や「蕎麦」も提供されている。
手打ちうどん田吾作の店内
向かい合わせになったカウンター席、テーブル席のほか、座敷も2卓ある田吾作。
手打ちうどん田吾作のメニュー
卓上のメニューには「○○うどん」の記載しかないが、壁に貼られたメニューに「田吾作ラーメン」と書かれた張り紙がある。
▼ 田吾作ラーメンの記事はこちら。
[香南市]野市町のうどん「田吾作」で食べる、うどん屋のラーメン
それと共に「そばは、うどんの60円増し」そんなふうに書かれた張り紙がある。
つまり『田吾作』、じつは「うどん」「ラーメン」「蕎麦」、日本を代表する麺がすべて食べられるお店なのだ。
うどんのメッカ・香川県においてはそういった営業形態のお店は少なくない。しかし高知でうどんを主体に営業されるお店で、そのような仕様は珍しい。
▲ 丼ものも食べられる、田吾作。
おそらくは「○○うどん」と付く全品が蕎麦に変えられる模様。
スタミナそば
スタミナ蕎麦がわからない。
正確にはスタミナ蕎麦の「スタミナ」がわからないのだ。
弁当屋さんの「スタミナ弁当」は大抵"牛肉"が入ったものであるから、たぶん牛肉が入っているんだろうなぁと想像はできたが、果たして"田吾作のスタミナ"はどんなものなのか。
週末の田吾作。家族連れなどたくさんの人々で賑わう。
そんな中で私は「スタミナ蕎麦」を待っていた。
どれほどスタミナを付けていただけるのだろうと、ワクワクしていると、きた。
スタミナ蕎麦!
器からはみ出すほどの、巨大エビ天が鎮座!
器の直径よりも、俺のほうが長い。
そう言わんばかりに、エビ天は幅をきかせている。
「何年か前に"スタミナうどん"を注文した記憶があるけれど、そういえばこんな感じだったっけ……」
肉とエビ天。
重量級の両者、うどんトッピング界における花形の両者が同じ舞台で共演する。
高倉健と勝新太郎が同時に出てきた、みたいな状態である。
特徴的なのは「生卵」がデフォで入る点。
思えば『田吾作』、肉うどん、あるいはカレーうどんにおいても「生卵」がデフォで入る。
関連記事:【高知】香南市野市町の手打ちうどん「田吾作」で、しっぽりうどん
きっと田吾作のご主人は、生卵好きに違いない。
私も生卵が好きだ。「卵かけごはん」が食べたくて、気がついたら軽い発作が起きているほど好きだ。同じ生卵愛好家として、ご主人とは気が合いそうだ。
* 生卵が苦手なかたは、事前に注文すれば抜いてもらえます。
そのとき、ふと気づく。
「そうか。スタミナ蕎麦は、"肉蕎麦"と"天ぷら蕎麦"が融合した状態なんだな」
関連記事:手打うどん田吾作 巨大エビ天ぷらうどん
「肉蕎麦(肉うどん)」の肉、「天ぷら蕎麦(天ぷらうどん)」の巨大エビ天。それらが一体となって誕生するのだ。
田吾作のスタミナ蕎麦が!
細くて長い。蕎麦である。
食べると広がる、蕎麦畑。
おいしい!
「下手な蕎麦専門店よりもおいしい……」
そんな、大丈夫かわからない発言も飛び出す状況。
「田吾作のうどん同様に、奇をてらった味ではない。しかしシンプルにおいしい……」
「ああ、おいしいな」
出汁の温かさと共に、身体に染み込んでくる味だ。
シンプルだけれど、パンチが効いている。
優しいだけでは高倉健と勝新太郎のごとき、重量級の具材は支えられないのだ。
豪華役者陣の共演とあり、850円する「スタミナうどん」。蕎麦はそれに60円増しの910円。それを半玉増量しようとすると、うどん半玉50円に蕎麦価格60円増しの合計110円増しとなって、1杯1,020円する蕎麦と相成った。
けれども、この内容ならば納得である。
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手打ちうどん「田吾作」の所在地、営業時間、定休日、駐車場
所在地/高知県香南市野市町西野2545ー1(地図)
営業時間/11:00~15:00
定休日/月曜日
営業形態/一般店
駐車場/有
■カウンター席/有(対面式) ■テーブル席/有 ■座敷/有(6人がけ2卓)
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