山雀(やまちっち)さんに会うのは、初めてだった。
ブログで知り合った方と、オフラインで会うこと自体が、初めてだった。
(※ ここに至った経緯は、山雀さんのブログのコチラの記事を参照!
山雀さんは冗談っぽく書いていますが、全部本当です・・・!)
待ち合わせ場所には、
私の方が遅れて行った。
先輩を待たせるなんて、申し訳ないことをした。
恐縮しながら車から降りると、
山雀さんも、こちらに気付いてくれた様子。
ブログの画像とリアルの竜一の見た目。
まったくの別人では無いんだなと、
少しだけ間違った自信を持った。
しかし、竜一。
もちろん。
圧倒的・・・!
人見知り・・・!
常人の理解を超えた・・・!
薄氷の如き・・・精神力・・・!
ノミの心臓っ・・・!
緊張して、言葉が出て来ねぇ・・・!
オフラインでの竜一のダメさ加減を露呈しつつも、
物だけは、シッカリと受け取って来てしまった。
高知・裏うどん界では有名だと聞く幻の、
『本手打ちうどん やまちっち』
なんと・・・!これ・・・!
山雀さん自身が手打ちされたうどん・・・!
自分でうどんが打てるなんて、スゴイ!(≧▽≦)
私もうどんは好きだけど、打つことは出来ない。
一度だけ、家で打ったことがあるにはあるのだけど、
なんだか、うどんと言うよりは、『茹で小麦粉』と言った方が正しいような代物だった。
加えて、台所を小麦粉まみれにして、
麺道を極める前に、面倒なこと(掃除的な意味で)になってしまって、
それ以来、作っていない。
話を戻して、やまちっちうどん。
パックを覆うビニール袋の口が密閉されているのを見た時、
このうどんに対する山雀さんの本気度を感じて、
天津木村の如く、吟じた。
山雀さんからうどんを頂いたんですけどぉぉおおおぉぉ~!
なんだかこれ、タダで貰ってはいけなかった気がするぅ~!
あると思います!
キレイなうどん、逃さない。
思わず、
カメラのキャッチコピーのようなことを書きたくなるほど、綺麗な麺。
キレイだよ・・・とってもキレイだよ・・・。
この辺から、竜一。
鼻息、荒くなる。
ほらほらほら・・・!
すごいよこれ・・・!すごい・・・!
ゆらゆらと昇る湯気と共に、
台所に立ち込める小麦の香り。
自分が凄腕の手打ちうどん屋さんになったような気分を、
茹で時間の間だけ、満喫。
『釜揚げ』
まずは、釜揚げで食べてみる。
普段、店では、
食べている内に段々と出汁が薄くなって行くのがイヤで、
あまり注文することがない釜揚げ。
しかし、今回。
出汁も頂いたおかげで、入れ放題・・・!
薄まっても・・・平気・・・!
そう!
つまり、これは!
無敵釜揚げっ・・・!
麺、モッチモチ。
本職のうどん屋さん顔負け。
これやったら、
なんぼでもイケるぜよ・・・!
間髪置かず、
『ぶっかけ』
名の通り。
頂いた出汁を、そのままぶっかけた。
そして、麺を箸で掴み上げた時、
竜一の視線、クギヅケ。
見てくれ・・・!
この捻じれ・・・!
圧倒的っ・・・!
捻じれ・・・!
今までにも、何度か記事に書いたことがあると思うのだけど、
手打ち麺のこの捻じれの部分。
これが・・・イイっ・・・!
捻じれている部分だけが違った食感で、
噛んでいる時にリズムが変わるというか、
食感が変わるというか、舌触りもそこだけ違う。
野球のピッチングで言うところの、緩急。
速くて力のあるストレートでも、
そればかり連発していたら、打者の目も慣れてきて、
やがては打たれる。
だからこそ、緩い球。
つまりは、緩急を織り交ぜることで投球に変化をつける。
私にとっての、
うどんの麺の捻じれ。
それが、緩急。
緩急は、旨い。
そんな緩急、捻じれを持った、
やまちっちうどん。
強力アルデンテ。
芯が太くて、浅く噛み込んだ直後から、
ガルガルと顎を押し返してくる。
人類の創造を超えた・・・
凄まじいまでの・・・反発・・・!
攻撃力っ・・・!
お世辞でも何でもなく、
店でもあまり食べたことがないほどの、
力強い噛み応えだった。
さらに、ちょっとだけ、
『醤油うどん』
『引立て役』という言葉がある。
演劇などで、主役を際立たせる役目をする人のことだ。
しかし、"イケ麺"には、
引立て役、必要ない。
強力な麺は、それだけで成立してしまう。
元々、麺に塩味が結構効いていて、
茹で加減を見るために味見をしていた時から、
「これ・・・そのままでも・・・イケるっ・・・!」
そう感じてはいたのだけど、
その感覚、この時、確信へと変わる。
最初は醤油をかけて食べていた。
けれど、醤油かけずに、
そのまま食べてみても、
十分に舌を満たして行くのである。
釜揚げ麺だと、ふんわり食感。
水で締めて、ぶっかけや醤油にして食べると、迫力の硬質麺。
それぞれの対比が面白くて、
ドキはムネムネと高鳴った。
本気で好きになっちゃったら・・・。
どうしよう・・・!
そして、翌日。
竜一、さらに食う。
まだまだ終わらせない・・・。
うどんのあとには、麺一本残さない・・・。
倍プッシュだ・・・!
(後編へ続く)
後編はコチラっ・・・! → 『幻の本手打ちうどん やまちっち ~後編~』