大行列……!
平日でもこの並び……!
讃岐うどん好きなら知らない人はいない、香川県坂出市の超有名店「日の出製麺所」。
本記事では「日の出製麺所」の営業形態と独特のセルフシステムを、うどんマニアの竜一が徹底解説します!
- 日の出製麺所のシステム
- 麺を「あつい」「ぬるい」「つめたい」「釜玉」から選ぶ。
- 麺の玉数(1~4玉)を選んで注文する。
- 「あついのを2玉で注文されたかたー?」なんて、お店のかたができあがったうどんの"温度"と"玉数"を言ってくれるから、挙手して受け取る。
- 天ぷらや、きつね(揚げ)は有料で提供されている。必要ならば盛る。
- おろし生姜などの薬味は卓上に置かれたものを自分で盛る。ネギはハサミできざんで盛る。
- かけ出汁や、ぶっかけ出汁、醤油をかけたりして好きなように食べる。
- 会計は自己申告。食べたうどんの玉数を申告して会計。天ぷら類を食べた場合も忘れずに申告しよう!
日の出製麺所の営業時間は1時間のみ
「日の出製麺所」でうどんが食べられるのは、11時30分~12時30分まで。
わずか1時間!
お土産用のうどんは、9時~17時まで販売されている。
しかし店内で、ゆで立てのうどんが食べられるのは、たったの1時間だけ。
讃岐うどんツアー、もとい「讃岐うどん食べ歩き」の日程に組み込む場合、「日の出製麺所」を中心に予定を立てたほうがいい。
さもないと状況次第では「日の出製麺所」でうどんを食べることは叶わなくなる。
おすすめは開店勝負!
せっかく「日の出製麺所」でうどんを食べるのなら、開店時間前から並ぶのがおすすめ。
なぜかと言えば「日の出製麺所」では開店から毎日100食分だけ、地元香川県産の国産小麦粉「さぬきの夢」を使用したうどんが提供されるのだ。
「どうせだったら食べてみたいじゃない……」
さぬきの夢を……!
公式の開店時間は11時30分となっているものの、私が行った日も11時20分頃から客を入れ始めていたため、開店勝負するには早めに行く必要がある。
日の出製麺所の駐車場は3か所ある
「日の出製麺所」の駐車場は、店舗隣に12台分、道路を挟んだ正面に4台分と12台分、全部で3か所ある。
さらに土日祝のみ、もう1か所、反対車線北側に30台分の駐車場が用意される。
先述した「さぬきの夢」の件を含め、とにかく早めに行く必要がある。平日でも11時には到着しておきたい。
日の出製麺所のメニューは、玉数と温度を選ぶのみ!
「日の出製麺所」の注文の仕方は独特。
選ぶのは「うどんの食べ方」ではない。
「玉数」と「温度」を選ぶのだ。
現地は、ほとんど戦場と化しているため、讃岐の攻撃型うどん店になれていないかたは、しっかりと「生姜農家の野望Online」で予習して行こう!
まずは「温度」。
- あつい
- つめたい
- ぬるい
たとえば、「冷たい醤油うどん」にして食べたい場合は、"つめたい"を注文して卓上の醤油をかける。「温かいぶっかけ」は、"あつい"を注文してぶっかけ出汁をかける。
麺の温冷と出汁の組み合わせを考えることで、好きな食べ方ができるようになっている。
次に「玉数」を選ぶ。これによって値段が決まる。
- 1玉/100円
- 1.5玉/150円
- 2玉/200円
- 3玉/300円
- 4玉/400円
つまり1玉100円、半玉50円というわけだ。
加えて「釜玉」が選択可能。釜玉は上記の値段に60円増しで食べられる。
開店勝負を仕掛けた場合、注文は入店直前に取られる。
日の出製麺所の本業は、飲食店ではない
忘れてはいけない要素だが、「日の出製麺所」は元々「製麺所」なのだ。
「飲食店」ではない。
決して広くはない店内。それは「日の出製麺所のうどんを食べたい」という客のために、特別に作ってくれた区間と空間にすぎない。
客側はあらかじめ理解しておく必要がある。
✗ 食べてあげているのではない。
○ 食べさせていただいているのだ。
満席の店内。
座って待っていると店のお姉さんが皆に向けて説明を始める。すると騒がしかった客たちは一斉に沈黙する。
説明はおもに、以下のような内容。
- 開店から100食分は、さぬき夢を使用したうどんであること
- さぬきの夢の特徴
- 出来上がったうどんの玉数と温度を言うから、注文した人は手を挙げてください
お姉さんの説明が終わると、静まる客たちに緊張感漂い始める。
客側もミスを許されない。
これだけ混雑した状況下でモタモタしているとほかの客やお店にも迷惑がかかる。そうなることがどれほど恥ずかしいことか、大人なら皆理解できる。
決して恥をかいてはいけないぞ、とお姉さんの説明に聞き入る。
その光景を見ていて思う。
「USJや、ディズニーランドの危険なアトラクションに乗るとき、こういう状況あるよな……」
そのとき名言が生まれた。
「日の出製麺所は、テーマパークである」
いよいよ対面!日の出製麺所のうどん!
「釜玉うどん、ご注文のかた!」と言う店のお姉さんの声に反応して、何名かの客が手を挙げる。私もすかさず挙手っ……!
「ここはコミュ障も頑張って手を挙げないと……」
うどんが食べられない……!
挙手を頑張った者にのみ、うどんが与えられるんだ……!
釜玉うどん
ええっ!プレーン……!?
卵が入っていない……!
「お姉さん!釜玉なのに、卵が…卵が入ってないよ……!」
並みの人間ならば取り乱しかねない、あるいは「最初からこういううどんなのか」と信じてしまう局面……。
だが私はこれまでに血管がうどんになるほど、大量のうどんを食べてきた。
「その手にはハマらない……」
見破る!日の出のトリック!
「ククク……わかるさ……」
俺たちの卵は……
麺の下に隠れている……!!
卓上に置かれたネギをハサミできざみ、おろし生姜をのせる。
そして混ぜる……!
混ぜて食べる……!
「『がもう』がプリッとしたタイプの麺ならば、『日の出』はシコッとしたタイプの麺……」
参考文献
「『あなたはプリプリ派?それともシコシコ派?』アンケートを取りたいところだが、結論は出ている……」
とどのつまり……
どちらもうまい……!
「行列ができるほどの人気店ってのは、行列ができるべくして、できてんだ……!」
あついうどん
「あついうどん」は、いわゆる「かけうどん」。かけ出汁は卓上のポットに入っているから自分でかける。
イリコが強く香る出汁は澄んでいる。そこに「さぬきの夢」で打たれた「日の出製麺所」のうどんが浸かる。
国産小麦と、讃岐屈指の人気店のコラボレーション。
いうなれば「ディープインパクト×武豊」みたいな組み合わせ。
「おいしくないわけがない……」
日の出製麺所の会計は玉数を自己申告
先述したように「日の出製麺所」のうどんの値段は、玉数で決まる。一般的なうどん店のように、うどんの食べ方で決まるわけではない。
食べ終わったら、店員さんに「玉数」を申告して会計する必要がある。
娘を抱いていて両手がふさがっていた私は、会計を妻に任せた。
会計前……。
「玉数を言うんだよ」と私は妻に念を押した……。
念を押したのに……。
「釜玉と、あついのを……」店のおばちゃんにそう申告する妻。
「あかーん!玉数を言わな、あかーん!」
私の中に戦慄が走ったそのとき、おばちゃん……!
「えっ!?釜玉っ!?何玉ですかっ!1玉っ!2玉っ……!?」
「ひ、ひとたま……」
「あついのっ!?あついのって、何玉ですか!?」
案の定、攻められていた……。
「日の出製麺所」は、ほとんど戦場です。
(がっ!この記事を読んだかたは、絶対大丈夫!)
日の出製麺所のシステムまとめ
最後にもう一度「日の出製麺所」のシステムをまとめます。
- 麺を「あつい」「ぬるい」「つめたい」「釜玉」から選ぶ。
- 麺の玉数(1~4玉)を選んで注文する。
- 「あついのを2玉で注文されたかたー?」なんて、お店のかたができあがったうどんの"温度"と"玉数"を言ってくれるから、挙手して受け取る。
- 天ぷらや、きつね(揚げ)は有料で提供されている。必要ならば盛る。
- おろし生姜などの薬味は卓上に置かれたものを自分で盛る。ネギはハサミできざんで盛る。
- かけ出汁や、ぶっかけ出汁、醤油をかけたりして好きなように食べる。
- 会計は自己申告。食べたうどんの玉数を申告して会計。天ぷら類を食べた場合も忘れずに申告しよう!
日の出製麺所の所在地、営業時間、定休日、駐車場
所在地 | 香川県坂出市富士見町1丁目8-5(地図) |
営業時間 | 11:30~12:30(お土産うどんは、9:00~17:00まで販売)*大抵11:30より前に客を入れ始めるため、開店勝負する際は注意が必要。 |
定休日 | 不定休 |
営業形態 | セルフ(代金後払い) |
駐車場 | 有(本文参照) |
店内 | ■カウンター席/有 ■テーブル席/有(大人数で相席する形) ■座敷/無 |
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