「竜一さん。ブログでいつだったか、うどんに納豆をかけて食べていたじゃないですか?」
「ああ、まあ……」
「あれ、衝撃的でした。そもそも「うどん」に「納豆」って、合うんですか?」
「結構、合いますよ……」
うどん×納豆。
意外な組み合わせに思える人もいるだろうし、「たまにある組み合わせだよね」と言う人もいるだろう。
実際にその組み合わせは、うどんを食べ歩いていると、時々見かける組み合わせだ。
もちろん、どのお店にもある、ということではないけれど、ものすごく珍しいわけではない。
高知のうどん店にもあるし、讃岐うどんのメッカ・香川県においても見かけるメニューだったりする。
うどんは「麺」が大事で、讃岐うどん的にコシを求めるなら、家で作ってもお店と同等の弾力を再現するのは難しいだろう。
けれども「麺」の状態を気にしなければ、家でも簡単に「納豆うどん」を作ることができる。なにせ納豆をのせればいいだけなのだから……。
今回は、実際に私がお店で食べた「納豆うどん」を3パターンご紹介したいと思う。
この通りに具材をのせれば、納豆うどんの完成だ!(たぶん)
うどんに「納豆」と「山芋」とろろをのせる食べ方。
▲ 画像は、高知・佐川町にある、手打ちうどん店『とがの藤家』さんの「ねばねばぶっかけ」。
(関連記事:ロケーション抜群!高知・佐川町のおすすめうどん店「とがの藤家」)
うどんの上に確認できるのは、大根おろし、おろし生姜、ネギ、海苔、ゴマ。
「あれ?納豆ないねぇ」と思うところだが、納豆は別皿。
▲ 器に「納豆」「山芋とろろ」が入っている。
そこにぶっかけ出汁を注ぎ、序盤はうどんの"つけつゆ"にして食べておいて、そのつゆを途中からうどんにかけ、いわゆる"ぶっかけ"の仕様にして食べるのが、"つけうどん"と"ぶっかけうどん"を両方楽しめる、ひとつの食べ方。
しかし最初から、うどんにぶっかけてしまってもいい。
▲ うどんに納豆と山芋とろろ、そして出汁をぶっかけたのが、この状態。
見た目はそれほど美しいものではないが、そのおいしさを知っている私などは、口の中に自然とヨダレが充満してしまう。
納豆、山芋とろろが、うどんに絡んで一体となって攻めてくる。
至極のうどん、である。
うどんに「納豆」「卵」「山芋」とろろをのせる食べ方。
▲ 続いては高知市にある、麺房『まつみ』さんの「ねばとろ」と名の付くうどん。
(関連記事:高知うどんの名店「麺房まつみ」おすすめメニューリスト)
納豆と山芋とろろ、ここまでは先ほどの『とがの藤家』さんのうどんと同じ組み合わせだが、特筆すべきは「生卵」の卵黄がのっている点。
さらに「山芋とろろ」を、最初からうどんにかけている。
小皿に入っているのは、おろし生姜ではなく、ねりワサビ、これも『とがの藤家』さんと違うところ。
おかげで、よく粘る!
山芋とろろを、均一に、まんべんなくかけてくれている効果である。
うどんに「納豆」と「温泉卵」をのせる食べ方。
▲ 最後は高知市の『さぬき岩蔵』さんの「月見納豆」と呼ばれるうどん。麺の温かさを「温」「冷」から選べるが、これは「温」。
(関連記事:さぬき岩蔵 ~薬味の意義~)
大量のネギ、きざみ海苔がのっていて見えづらいが、「温泉卵」、そして納豆が入っている。「山芋とろろ」の姿は見えない。
家庭で「山芋」が冷蔵庫にない場合に、再現しやすそうな仕様だ。
全体をかきまぜて食べる。
すると小麦の香りと、納豆の香りが調和。
うどんの弾力、納豆の粘りと食感が口いっぱいに広がり、うどんだけでは到達できない領域……!
圧倒的喉越しが実現されるっ!!
うどんと納豆……。
ふたりなら、ゆける……。
世界の向こう側へ。
* 是非、うどんに納豆、のせて食べてみてください。あなたの中のうどんの世界が広がります。