鶏白湯、
新発売。
丸源ラーメンの、
新しい期間限定メニュー。
丸源の新作。
2020年9月17日から、全国の「丸源ラーメン」にて、新しい期間限定メニューの提供が開始されました。
台湾か、白湯か。
俺か、俺以外か。
新刊発売、
「丸源ラーメンという生き方」
(……って、違うだろぉー!)
※豊田真由子さん風に
今回、提供開始されたのは「ゆず香る鶏の白湯ラーメン(パイタンラーメン)」と「旨辛絶品スープの台湾ラーメン」の2商品。
ただ「鶏の白湯ラーメン」においては、このたび初登場の新作メニュー(だと思う)である。
丸源フリークとしては、たとえ火の中水の中、槍が降っても鶏が降っても食べに行かにゃならん。
「でも、どうなんだろう?白湯ラーメンって結構手間がかかるはずだよね?」
チェーン店でおいしく作れるものなのだろうか。
一抹の不安を抱えながら、早速実食してきました。
ゆず香る鶏の白湯ラーメン(税抜780円)
ゆず香る鶏の白湯ラーメン
なにっ……!
高知県産のユズですって!?
なんでも、鶏の炙りチャーシューと共にクリーム色の湖面を彩るユズは、私の地元高知県産のものを使用しているとのこと。
「どうりで高知の山の香りがするわけだ……」
さらに……
野鳥の声まで聞こえてきやがる……。
高知の野鳥といえば、
ヤイロチョウ。
"県鳥"に指定されている、高知のシンボル・ヤイロチョウ。
「県鳥に指定した人は、"県庁"の人なのか?」
わからない……
わからないけれど……
とにかく……
俺には聞こえる……
ユズとヤイロチョウの声が!
緑も映える。
「小松菜かな?」
(違ってたらすみません)
丸源白湯。
食べ始めたばかりの序盤、竜一は感じていた。
「正直もう少し味の濃さというか、パンチが欲しい……」
パンチが欲しい。
パンチと言えば、
アンパンチ。
「ラーメンはパンチが効いてないと、ワサビが効いていない寿司みたいになっちゃうんだよな」
それはまさに、対戦相手にパンチを効かせられないボクサーであり、顔を食べられたアンパンマンとも言える。
「パンチ…パンチが欲しい……」
しかし食べ進めていると……
「これはこれでいい感じにも思えてきた……」
だんだん舌が慣れてきたのだ。
人間界でも、似た事象がよくある。
最初は、自分と絶対に合わないタイプだろうな、と思っていた人が、実際に話してみると意気投合してしまい、ちょっとした"森"みたいに盛り上がってしまうケースだ。
「私の好みよりは正直味が薄いけれど、これはこれであり。大ありだ!」
とどのつまり、
すべては固定観念だったのだ。
「序盤、私は無意識の内に、これまでに食べてきた白湯ラーメンと比較していた」
だが……
「これが丸源白湯の味!」
そう理解した瞬間、
竜一と丸源白湯、
互いのわだかまりは溶けた。
打ち解け合えた。
手と手を取り合い……
いや正確にはラーメン鉢を取って、
私は白湯ラーメンに語りかけた。
「すまない丸源白湯、私はキミを少々誤解していたようだ……」
そのときだった。
「ええねん!また来てやぁ」
丸源白湯の声が聞こえた気がした。
「チュンチュン!」
と高知の県鳥・ヤイロチョウも鳴いている。
神様……
これは……
幻聴ですか?
白湯ラーメンの合間に、丸源餃子。
タレにいっぱい浸けて頬張ると、餃子が喋った。
「痛いわ、おっさん!もっと優しく噛まんかーい!」