『第7話-1を読む』
※ 本日2連続更新です。
続けて読みやすくするために
「第7話-1」をあとから更新しています。
『手打ちうどん まえば』
昭和38年頃に開業、
と攻略本に書かれている店。
見るからに年季が入っている。
雨から逃げるように、
車から降りて小走りに店内へ駆ける。
入店した店内。
素晴らしい雰囲気っ!
「いやぁ、これは嬉しくなってきますねぇ。
この壁…この柱……堪りません……」
渡辺篤史みたいに、
建物探訪する竜一。
その横で嫁。
「釜揚げうどん!」
嫁は2軒目の『よこい』で
お母さんが食べていた『釜揚げうどん』の
美味しさに感激したようで、
ここでも釜揚げうどんを注文しようとしていた。
がっ。しかし。
すでに時間が遅く、釜揚げ不能。
『湯だめ』しかできない模様。
『湯だめうどん』
お母さんと竜一は『かけ』
そしてお父さん。
『まえば』にも蕎麦があるということで、
少し迷う素振りを見せていた。
しかし「蕎麦はさっきも食べたきね」
と『ざるうどん』を注文。
『かけうどん』
カウンターで麺だけ入れてもらい、
あとはすべてセルフ。
店の隅に張られた湯で麺を温め、
タンクのコックを捻って出汁を入れ、
ネギや生姜などの薬味を盛りつける。
透き通った出汁に、白い麺。
見たことのない
形状の天ぷら。
竜一、載せた。
お母さんも載せた。
お父さんがお母さんに訊く。
「それなんの天ぷらで?」
「カマボコ…!」
そう。
これなんとカマボコ。
しかも美味しい。
食べている途中。
気付いた。
「俺、ネギも生姜も
入れるの忘れちゅう!」
レジカウンターのところに発見したので、
入れに行こうとすると嫁が、
『湯だめ』に付いていた薬味をわけてくれた。
ありがたい。
完食っ!
(つづく)
『第8話-1を読む』
◆ 手打ちうどん まえば
(香川県丸亀市綾歌町栗熊東420-2)
営業時間/9:00~16:30(麺切れで終了)
定休日/木曜日
営業形態/セルフ
駐車場/15台