前編はコチラっ・・・!
『ああ、憧れの甲子園 前編/雨とうどんと偽りの虎党』
雨の中、駐車場から甲子園まで。
テクテクと歩いた。
歩き疲れるほどの、結構な距離だ。
道の脇には、『○○クリーニング店』と書いてあるのに、
どう見ても『タイガースグッズ専門店』に成り果てた店舗があったりして、とても面白い。
<ドラゴンズグッズも・・・少しは売ってるんじゃねぇの・・・!?>
昔、福岡ドームで他球団のグッズも結構売られていたという記憶から、
そう思っていたのだけれど、さすがは虎の聖地。
ドラゴンズはおろか、天下のジャイアンツグッズを含めて、
他球団のグッズは一切見かけない。
<ドアラの着ぐるみ・・・欲しかったのに・・・な・・・!>
遠くに小さく見えていた銀色のナイター用照明が徐々に近付き、
辿り着いた、憧れ。
『阪神甲子園球場』
甲子園といえば伝統ある球場で、
もっと古めかしい雰囲気なのかと思っていたら、
思ったよりも、ずっとキレイな球場だった。
<もし・・・ここでキラッ☆ってやれたら・・・どんなに幸せだろう・・・!
でも・・・!こんな時に限って・・・三脚持って来てないや・・・!>
などと思っていたら、
同行していた、こうてんさんが言う。
「写真・・・撮っちゃおか・・・!?」
心が揺れた。
「え・・・!ま・・・マジっすか・・・!」
白々しく答えた。
だが内心、色めき立っていた。
<やった・・・きたこれっ・・・!
感謝・・・感激・・・マジ深謝・・・!>
これはもう・・・お言葉に甘えて・・・!
やるしかねぇっ・・・!
いざ・・・虎の聖地・・・!
高校球児の憧れ・・・!
阪神甲子園球場で・・・!
キラッ☆
(阪神の服はこうてんさんにお借りました)
感無量・・・!
圧倒的・・・感動っ・・・!
<やったぁ・・・これでもう思い残すことは無い・・・!
あとは六甲おろしでもテキトーに歌って帰ろう・・・!>
球場内に入った。
甲子園は、高校球児でなくても、虎ファンでなくても、
野球ファンなら一度は行ってみたいと思う、
米国でいう『ヤンキー・スタジアム』のような、
日本における『野球場』の代名詞のような球場だ。
上手く形容する言葉が見付からない。
一塁側アルプスから直に見る"聖地"は、
テレビ中継で観ていた甲子園の風景とは全然違っていた。
正装で試合に臨む、こうてんさん。
<空飛ぶツバメを・・・!
俺の渾身のチョキで打ちとしてやるっ・・・!>
背中から・・・そういう気合い・・・!
気迫を感じる・・・!
そんな中・・・生粋の阪神ファンで埋め尽くされたスタンド・・・!
そこに紛れ込んだ・・・!偽りの阪神ファン・・・竜一・・・!
完全に観光気分・・・!
こうてんさんに奢ってもらった・・・生ビールと唐揚げを手に・・・!
いよいよ熱く高まる試合へのボルテージ・・・!
ホンマに熱いんや・・・!
ゴクッ・・・ゴクッ・・・!
飲み干す生ビール・・・!
掛かり始めるエンジン・・・!
<六甲おろしも歌うでぇ・・・!>
だがぁっ・・・!
その時・・・球場に響く・・・!
まさかのアナウンス・・・!
" 本日の試合は中止になりました♪
足元に気を付けてお帰り下さい♪♪"
<え・・・高知からはるばる来て・・・!
さらに駐車場から数十分かけて歩いて・・・!
やっと辿り着いたのに・・・!>
今更・・・中止・・・!?
<それならもっと早く言って欲しかった・・・!>
ここに至るまでの経緯が走馬灯のように蘇り、
湧き上がる憎悪。
阪神こらぁぁあああ・・・!
弁当売るために・・・!
ワザと中止発表遅らせたんちゃうんか・・・!
勝利なんて・・・無いんだよ・・・。
試合やらないと・・・勝てないんだよ・・・。
どうしようもない。自然には勝てない。
というわけで、結局そのまま高知へと帰った。
往復、約9時間。
楽しい・・・ドライブだった・・・。
わけないっ・・・!
定期的に行われていると言う、
阪神応援ツアーに参戦した一発目の「阪神×ヤクルト戦」が中止になって、
『雨男疑惑』が囁かれ始めた竜一。
そんな竜一に口を滑らせてしまう、こうてん氏。
「来月の巨人戦も来るかえ?」
「じゃ・・・じゃあ行きます・・・!」
瞬間、立った、
来月も雨フラグ。
(いつもはむしろ晴男な勢いだったハズなので、たぶん次は大丈夫・・・!)
よって9月某日・・・竜一・・・!
甲子園リベンジ決定・・・!
また行ってきます! ☆(ゝω・)vキャピ