一口に「うどん」といっても、温かいうどん、冷たいうどん、釜揚げうどんを基本として様々な食べ方がある。
たとえば、温かいかけうどんに天ぷらをのせて「天ぷらうどん」にしたり、釜揚げうどんに卵を絡めて「釜玉」にしたり……。
冷たいうどんならば「ぶっかけ」「ざる」「冷やかけ」などがある。
"ぶっかけ"にもいろいろあり「天ぷらぶっかけ」「肉ぶっかけ」、店によれば納豆や山芋とろろを絡めた「ねばねばぶっかけ」なんてうどんも存在する。
とにかく多様な食べ方ができるのが、うどんの醍醐味。
しかしこれから紹介するうどんの食べ方は、かなり珍しい。どのうどん屋さんでも注文可能な食べ方ではありません。
香南市野市町の老舗「手打ちうどん田吾作」
「手打ちうどん田吾作」は、私が子どもの頃から香南市野市町の田んぼの脇にたたずむ老舗のうどん屋さんである。
店内には座敷が2卓あり、子連れでも気軽に入れる仕様となっている。
手打ちうどん田吾作のメニュー
メニューにはうどんだけでなく、丼ものもそろう。
うどんメニューはすべて「蕎麦」に変えることも可能で、「ラーメン」も提供されている。
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大きなエビ天がのった「天ぷらうどん」や「肉うどん」「唐揚げうどん」もおいしいが、田吾作で人気の名物メニューといえば「酢みそうどん」。
酢みそうどん……!?
メニューを眺めても、おそらくはこれが人気メニューだと気が付かない、そんなうどんだが「田吾作」を訪れる多くの人々が注文されているうどんである。
これが手打ちうどん田吾作の人気メニュー、酢みそうどんだ！
冷たい麺……！
そこに酢みそがかかり、ネギがのる！
非常にシンプルな構成。
「酢みそうどん」は姿を現してもなお、「俺は人気メニューだ」と主張してこない。
しかし目の前の彼は間違いなく「手打ちうどん田吾作」のエースである。
田吾作独特の細い麺。
それをまずは酢みそと絡めて食べてゆく。
酢みその酸味……！
どこか牧歌的な世界観……！
田舎のお婆ちゃんの姿が脳裏をよぎる！
すり鉢で味噌をすって「イカの酢みそ和え」を作っていたお婆ちゃんの姿が……！
「味はそのまんま！酢みその味！」
"酢みそ"が田吾作のうどんと完全に融合！
一体となって攻めてくる……！
うどんと酢みそがこれほど合うのか、と感動する。
（そのとき私の心は感動の涙を流していた。）
それから脇に添えられた「醤油」と「柚子酢」をかけ、味を変化させて食べる。
柚子の香りが酢みそ、そしてうどんにのり、
爽快感が生み出される……！
まるで春風だ……！
そよそよそよそよ……！
心の春風が吹いているよ……！
食べるとお婆ちゃんの顔を思い出す、そんなどこか牧歌的なうどんが、田吾作の人気メニュー「酢みそうどん」である。
田吾作近くのうどん屋さん
手打ちうどん田吾作の所在地、営業時間、定休日、駐車場
- 所在地／高知県香南市野市町西野2545ｰ1（田吾作の地図）
- 営業時間／11:00～15:00
- 定休日／月曜日
- 営業形態／一般店
- 駐車場／有
- ■カウンター席／有 ■テーブル席／有 ■座敷／有
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