水色を基調とした鮮やかな配色。それは私の日常にはない彩りで、この空間が現実でありながら非現実であるかのような、不思議な感覚を覚えた。 テーブルの上に置かれていた伝票とペンを手に取る。<えぇと・・・ここに注文を書けばいいのか・・・> 『多国籍カフェcóme』が「半セルフ」方式で、少し特殊な注文の仕方をしなければならない、ということは事前に調べてわかっていた。 <もし知らなかったら、かなり戸惑ってただろうな・・・>と私は想像した。 だが、あるいは多少の戸惑いはあっても、結局それほど大きな混乱はしなかったかもし ...