2011年に結婚50年目を迎えたオビ=ワンとオバ=アの「金婚のお祝い」ということで、3泊4日の日程で、旅行に行っていた竜一・・・!
「去年鹿児島まで開通したという九州新幹線いうがに、おらぁ乗ってみたいよ・・・!」というオビ=ワンの希望で行き先は、鹿児島県!交通手段はリクエスト通り「新幹線」・・・!
高知から岡山まで特急列車で向かい、岡山からお目当ての九州新幹線に乗り、鹿児島まで一気に行く・・・!
参戦人数は4名。
オビ=ワン、オバ=アの主役2人に加え!ガイド兼・戦略担当でオビ=ワンとオバ=アの娘にあたる、竜一のオカン!さらにガイド補佐兼・戦略補佐担当で、超時空農家メイドの竜一が帯同する・・・!
ちなみに竜一には別の任務もある!みんなが食べ切れなかった分のご飯をすべて平らげる『胃袋担当』なる、大変に重要な任務が・・・!
「鹿児島らぁ行きたくない!だって遠いやん・・・!」
そう当初、帯同を断固拒否していた竜一!しかし頼み込まれた・・・!
「竜一!お前の代わりが出来るのは、ジャイアント白田か、ギャル曽根しかおらんっ!ただでもえぇっ!ただでもえぇから来てくれ!このとおりやっ・・・!」
「ククッ!そこまで頼りにされたんじゃ生姜ねぇな!じゃあ付いて行ってやるか!無一文でっ・・・!」(* 無一文のくだり以外、ネタ)
これがのちに伝説なる「金婚・鹿児島放浪記!」の始まりである・・・!
迎えた当日・・・!
午前8時前!高知の、とあるローカル駅に現れた参戦者達・・・!
オビ=ワンの格好を見て、せせら笑うオバ=ア・・・!
「おじいさん!えらい「茶」で決めたねぇ!全身茶色じゃがっ!ヒャッヒャッヒャッ・・・!」
がっ!せせら笑うオバ=ア本人は、全身黒ずくめ・・・!
かくして、田舎のローカル駅に全身茶ずくめで現れた「茶ずくめの男」ことオビ=ワンと「黒ずくめのお婆」ことオバ=ア!そして「選ばれしアルデンテ・ジェダイ」こと竜一の三人!(* 竜一のオカンは、わけあって岡山駅で合流する)
ホームで数分待っていると、来た・・・!
丸顔のアイツが不気味な笑みを浮かべるあの列車・・・!
そう!高知の特急と言えば『南風』!南風と言えば、アソパソマソ列車である・・・!
ア○ンパンマンの作者で漫画家の「やなせたかし」氏が高知出身であることにちなんで、アンパ○ンマンの顔が車体に描かれた子供に大人気の列車・・・!
しかし、すっかり薄汚れた大人になってしまった挙げ句、普段からこの列車を見慣れている竜一には何の感動もない・・・!
そそくさと乗り込んで早速食う!朝ご飯っ・・・!!
キヨスクにて購入の弁当!300円・・・!
ここで竜一!いきなり失策・・・!
<撮影する前に食っちまった・・・!俺がこんなミスを犯すとは!旅の冒頭からこんな初歩的なミスを犯すとは!どうかしている・・・!落ち着け!落ち着くんだ・・・!>
野球でいえば!1球目を大暴投してバックネットにブチ当てたのと同等・・・!
<うぐっ!何をしているんだ俺は!吐き出せ!吐き出して戻せ・・・!>
300円で買った当時の姿に・・・!
早くも竜一を襲う、圧倒的自己嫌悪・・・!
気を取り直して、さらに食う・・・!
サンドイッチ ♪
「汽車に乗るらぁ何十年ぶりやおねゃ・・・!」
車内を見渡して、そう言うオビ=ワン・・・!
<よくよく考えてみれば、俺も特急に乗るのは10年ぶりぐらいか・・・!>
その後・・・!
「大田口・・・!豊永・・・!」
などと通過する駅名を逐一読み上げ始めるオビ=ワン・・・!
<わりと、うるさい・・・>
高知から岡山までは約2時間半かかる・・・!
窓から景色を見るも、見慣れた田舎の風景が続くばかり・・・!
<予想通り結構ヒマだな!だが俺のスケジュールは、いつもコンマ数秒刻み・・・!たまにはこうして、ゆったりとするのもいいかもしれない・・・!>
駅名を読み上げて楽しんでいたオビ=ワンも、その隣に座っているオバ=アも、やがて静かになって窓の外を流れる風景を見つめている・・・!
やがて列車はさしかかる・・・!
瀬戸大橋・・・!
四国!脱出・・・!
<外から見ると貫禄溢れる瀬戸大橋も、中から見るとどうってことはない!金属の柱がたくさん見えるっ!ただそれだけ・・・!>
到着・・・!
岡山駅・・・!
ここで、普段はイースター島で暮らす、オカンと合流・・・!
乗り換えに許された時間は短い!話もそこそこに、九州新幹線が来るホームへと急ぐ一行・・・!
だが!JRは田舎者をおとしいれようと、幾重にも罠を張り巡らせていた・・・!
切符を自動改札に入れたオビ=ワン・・・!
しかし開かない!ゲートは無反応・・・!
瞬間!オカンが言う・・・!
「オジイさん!手に持っちゅう3枚の切符を全部重ねて入れや・・・!」
すると先ほどの沈黙が嘘みたいに、いとも簡単に開くゲート・・・!
<切符を自動改札に3枚重ねて同時に入れるなんて!この発想!答えは思い付かない!高知県人には考えられないハイテク・・・!>
これがJR!容赦なき現代鉄道の洗礼・・・!
<1枚ずつ入れるならまだしも!3枚同時!3枚同時に入れるなんて!自動改札の中は一体どんな構造になっているんだっ・・・!>
詰みかけた・・・!
オビ=ワンもオバ=アも俺も・・・!
危うく自動改札で詰みかけたっ・・・!
そのJRの罠を、イースター島という大都会に住むオカンの支持により、なんとか乗り切った面々・・・!
ほどなくして・・・
きたっ・・・!
鉄道界のフォーミュラワン・・・!
九州新幹線さくら・・・!
昼ごはんは車内で駅弁・・・!
岡山駅にて購入のそれ!朝の300円弁当から、クオリティが一気に上昇する・・・!
<オカンの奢りだから食べられるような弁当!俺ならこの弁当は買わない!いや買う勇気はない・・・!>
ズンッ・・・!
山田の「さかえ」でうどんが3杯食べられる値段の弁当・・・!
<大した味じゃなかったとしても、美味しいと脳内で変換せざるを得ないっ・・・!>
「オカンが食べた弁当」・・・!
<な、なんたら旅情弁当・・・!>
その後、ガイドブックで勉強・・・!
<鹿児島ラーメンを食べる機会はおそらくないだろうが、一応予習しておこう!チャンスはいつ巡ってくるか分からない・・・!>
ついでに鹿児島の観光地の予習をするも、そこで食べられるものの画像ばかりに目が行く竜一・・・!
<やっぱり俺は花より団子・・・>
そう悟った・・・!
ガイドブックを見るのも次第に飽きてきて、結局!以後はうどんの勉強・・・!
<やっぱり俺はうどん依存症・・・>
そう悟った竜一!そろそろ悟りを開いて賢者になれそう・・・!
<さすがは新幹線!それも最新型の「さくら」!高知から岡山まで乗った「南風」とは全然違うフカフカの椅子!その椅子にケツが吸い付くほどの・・・>
圧倒的ダウンフォース・・・!
<ダメだっ!立ち上がれない!吸い付いたケツが椅子から離れないっ!くっ!なんて低重心!空気の力で新幹線全体が地面に押し付けられてやがる・・・!>
やがて到着・・・!
鹿児島中央駅・・・!
<ダウンフォースのせいで立ち上がることも出来ず、トイレに一度も行けなかった・・・!>
高知から岡山まで「南風」で、約2時間半・・・!
岡山から鹿児島まで「九州新幹線・さくら」で、約3時間半・・・!
合計6時間ほどで辿り着いた九州最南端、鹿児島県・・・!
駅から出てきたオビ=ワンは、鹿児島の空気を吸い込んで言った・・・!
「西郷どんは、どこにおらぁ・・・!」
(「金婚・鹿児島放浪記!」第1話・終。2話は下記リンクから! ↓)
https://syoga-udon.com/archives/44799
* いまは「さくら」より速い「みずほ」ってのが運行しているみたいですが、それでも竜一さんは断固「さくら」派です!だって「さくら」しか乗ったことないもん…。