竜一

高知生まれ高知在住 / グルメブログ歴15年以上 / これまでに数千軒を食べ歩き / 飲食店が好き / 飲食にたずさわる人が好き / 大好きなお店を知ってほしくて書いています。

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よこやまの天むす、和楽路屋のうどん、ワンダホー

週末だ。金曜日だ。高知県は酒豪県だ。 宴会のときなど怒涛の返盃攻撃を行い、本気で相手を潰しにいくことで有名な高知県民にとっての金曜日。毎週荒れる日である。 おそらく今頃、多くの高知県民のお手手は軽やかにプルップル振動していることだろう。 「早く…早く呑みに行かなきゃ…!アタシもう我慢できないっ…!」 そして呑んだからには、やり切らなければならない。やり切ってこその酒豪だ。 呑んだあとに何をするか。 締めるんだ。 お酒のチカラで開放的になった自分の心を、もう一度、闇の底に閉じ込めるためにも締めるんだ。 そこ ...

【閉店】うどんの新店!「坂本屋・土佐山饂飩」

【追記】坂本屋さんはその後に閉店されています。 「最後に会ったの、いつだっけ」 「うーん。だいぶ前ね。あたし思い出せないわ」 「じつは僕も…思い出せないんだ」 「でも久しぶりに会えるらしいよ」 「えっ!そうなの!?本当に!?」 「ああ、本当さ」 「なんていううどん屋さんなの?」 「ええと……さ…さ…さか……うん…まぁこの続きはWebでってことで」 「なによそれ!バカ!大体この茶番いる?」 「う…ううん…どうだろうね…とにかく…」 きたぜ…! ぬるりと…!! 久々に俺たちを興奮させてくれるビッグニュースが舞 ...

なか卯 32号高知葛島店

2014年2月12日。 なか卯、牛丼、販売終了。 このニュースをインターネット上で初めて目にしたとき。 「牛丼屋が…牛丼をやめる…そんなことが…あるがかえっ…!!」 驚きのあまり土佐弁になりながら、ちょっぴりウケてしまった。 うどん屋が、うどんやめました。 ふとん屋が、ふとんやめました。 そんな響きに聞こえた。 余談だが、車を運転しているとき道路脇に設置された看板に「ふとん」と書かれているのを、よく「うどん」に空目してしまう。 そしてある日「土佐文旦」を「土佐饂飩」に空目してしまったときには、もう自分は末 ...

ぎゅうせん 牛丼(並)

『そば処・吉野家』で『肉あんかけつけそば』を食べたときの話だ。 蕎麦だけではお腹が張らないと考えた私は「牛丼セット」を注文しようとした。 しかし吉野家の店員さんは、他の蕎麦は牛丼セットにできるが「肉あんかけつけそば」はできないと言った。 ええっ!なんで!どうして!どういう理屈だよぉぉぉっ…! 肉あんかけつけそばだけ…牛丼セット不能…うそぉーん!うそぉーん! 大人の事情があるのだろうが、悲しい。全俺の心が悲しみに満ちた。 そんなに牛丼が食べたいのなら、蕎麦と別に単品で牛丼を注文すればいい。たしかにそう。でも ...

【閉店】そば処 吉野家 イオンモール高知店

そば処 吉野家 イオンモール高知店は閉店されました。 台所でコスプレをしていると、いきなり輪投げがしたくなった。輪投げには輪が必要だ。 おわかりいただけるだろうか。 輪を買わなければならない。 しかしいったいどんな輪があるのかわからないので、私は高知一のホットスポット『イオンモール高知』で輪を物色することにした。 <黄色いのがいい…輪投げの輪…黄色いのがいいっ…!> 輪を置いていそうな店をバシバシ見学して広いモール内を歩き回っていると、お腹が空いてきた。 行こう……! 俺たちのフードコートへっ…!! 『そ ...

蕎麦茶屋 なべしま カレー南ばん

私の心みたいに温かいカレー。 アルコールでやられた胃に優しく落ちる。 <イイッ…井伊なおすけ!全開っ…!> スパイスガールズみたいにスパイシーなカレーの香りが鼻に抜ける。 『唯』に行った数ヶ月後。 私はまた酔って『蕎麦茶屋なべしま』にいた。 <前回が鳥南ばんだったから…南ばん繋がりで…今回はカレー南ばんにしよう…> セカンド南ばん、襲来。 やっぱりご飯付き。 黄色い。黄色い。黄色いよ。 カレーうどんもイイッけれど、カレー蕎麦もイイッ! <酒飲んだあとにカレーってわりと合うな…口の中のアルコール分がかき消さ ...

蕎麦茶屋 なべしま 鳥南ばん

BAR『ラストチャンス』で目の焦点が合わなくなるほど飲んで、高知市中心部の飲み屋街を歩いていた。 空は真っ暗だけれど、街は明るい。通りに並ぶ飲み屋のネオンが朱色に輝いていた。熟れ始めのイチゴみたいな色だった。 <蕎麦で締めよう……> 普段、飲んだときはうどんかラーメンで締めるのに、このときだけそう思ったのは『ラストチャンス』で常連さんに『唯』という蕎麦屋を薦めてもらったのがきっかけだった。 <あの蕎麦屋…まだ開いてるよね…!>何度か店先を通ったことがある店だった。 『蕎麦茶屋 なべしま』 店の戸を開けると ...

【高知】そば処「唯」高知市・上町にある、おいしいお蕎麦の人気店

<蕎麦か…吉野家の蕎麦もそうだし…蕎麦自体…俺あんまり食べたことないな…> イオンモール高知のフードコートで、うどんを食べながら、蕎麦のことを考えていた。 <そういえば…このあいだラストチャンスで飲んでるときに常連さんと蕎麦の話になって…オススメの蕎麦屋さん…教えてもらったんだった…> 私は人に薦めていただいた店というのは酔っていてもわりと覚えていて、大抵、後日実際に出向く。 食べることぐらいしか、楽しみがないのでね…! 『そば処 唯』 その屋号、きっと高知蕎麦界の中でも有名。 <お噂は兼ねがね……> 初 ...

【閉店】ぶっかけうどん ふるいち イオンモール高知店

暇なとき。 高知県民はみんな『イオン』に行く。 『イオン』とは、『イオンモール高知』のことで、言ってしまえば、ただのショッピングモールだ。 だが高知にはイオンしかない。 冗談抜きにイオンしかない。 まだアウトドア派高知県民なら、太平洋や四万十川、四国山地、および秘境など選り取り見取りだろうが、私のようなインドア派には、イオンしかない。 イオン以外では酒場が唯一の楽しい場所だが、昼間から酒を飲むのは健康に悪そうだ。 だからやっぱり暇なとき、イオンに行ってしまう。 イオンに行かないと手が震える。 プルプル震え ...

ラーメン食堂 黒まる -KUROMARU-78

昨年末。南国市の市役所近くに、新しいラーメン店がオープンしたと聞いた。 だが私は人見知りでコミュ障。いわゆるバンビちゃん。 未知なる者の懐に飛び込めるわけもなく、柱の陰から家政婦のように、あえて遠巻きに状況を見守っていた。 そうやって私が「全力バンビちゃんモード」でマゴマゴあいだにも、多くのヌードルブロガーの方々がその店に行かれ、ブログにレポートを掲載されていた。 そしてそれを私はコソコソ読んだ。夜な夜な焼酎を煽りながら、少し酔ってクネクネしながら読んだ。 <ふふぇー!結構みんないい感じで書いてるな…!出 ...

【高知市】日曜市うどん

日曜市に、うどんを出す店があると聞いた。 <なにそれ素敵…!甲子園でビール…ディズニーシーでビールと同じくらい素敵じゃないかっ…!いくいく…絶対いくっ…!> 早速、高級な軽自動車に飛び乗り、高知市追手筋に到着。 行き交うたくさんの人々。 「見ろっ!人がナントカのようだ!目がぁー!目がぁー!」 ありきたりな言葉を口にしたりもした。 念願の「日曜市うどん」は、すぐさま発見できた。 だが、私はコミュ障。 私はバンビちゃん。 圧倒的人混みに圧倒され、萎縮。 さらに店のオバちゃんを目の前に、緊張。 結局うどんの注文 ...

手打ちうどん&カフェ ショパン

いったいいつの話をしているのだろう。2012年末。私は香南市香我美町の『手打ちうどん&カフェ・ショパン』にいた。 山間にヒッソリと佇むショパン。初めてここを発見したときの感動は、いまでも忘れられない。 ついに高知うどん界のマチュピチュを発見したぞ!こんなところにうどん屋があったなんて!と私は感極まり、涙をちょちょ切らせたものだった。 単騎駆けで再来訪。(初回の記事は…コチラ!) 巧妙に張り巡らされたメニュー。 人生2度目のショパンだが、まだ緊張してしまう。うどん屋にまで人見知りしてしまう。 私はショパンの ...

うどん源水南国 あんたまうどんで花火大会

4月上旬並みの気温だ、なんていう日々が続いていたのに、ここ数日、急激に冷えてきた。 <玉子のあんかけうどん…!また食べたいな…!>『丸亀製麺』にて『のり玉あんかけ』を食べた直後だった。<寒い日に…あれ…!イイッ…!体が温まるっ…!> 私は時々、ひとつのものに異常にハマってしまうことがある。 それは『ひろめ市場』で『タタキ丼』を5杯ほど狂ったように食べたことからも、おわかりいただけるだろう。 丸亀製麺に行った翌日の昼。私は『うどん源水 南国』にいた。 目的はただひとつ。 逢いたかったんだ……。 体を芯から温 ...

丸亀製麺 高知高須店

いきなり発作が起きた。お手手がプルプルする。 うどん禁断症状だ。 しかし時刻は15時を回っていた。高知のうどん屋は、大抵14時あるいは15時ぐらいまでしか営業していない。 いまからうどんを食べようにも、営業している店は少なく、選択肢は限られている。 <気が付けば町外れ…郊外で路頭に迷っていた…!俺はいったい何処に行けばいいんだ…!> いったいどういうわけだろう。具体的にいうと、高知市介良の辺りにいた。 <この辺りで15時をすぎても営業していて…尚且つ…晩ごはんに影響が出ないような…軽いうどんを提供してくれ ...

屋台「昴」 マヨネーズラーメン

全国的にあるのか、それとも高知だけなのか四国だけなのかわからない。わからないけれど、とにかく高知にはある。 雪、あるいは白熊のように白いラーメンが。その白いラーメンを、人々は呼ぶ。 『マヨネーズラーメン』と…! <白いっ…それにしても白いっ…!抜群の白さっ…!ありがたいっ…!ありがたい白さっ…!> 一面、本当に白い。かつてこれほど白いラーメンがあっただろうか。 私はコンマ5秒で否定する。 「ない…!」 これほど白いラーメンなど、他にあるわけがないのだ。 大体これほど白いと、人によっては雪と間違えて滑りかね ...

幻の山雀うどん 2013年末エディション!

1月25日発売、ほっとこうち2月号。美女に囲まれ緊張のあまり、爆笑ものの固い表情で写真に収まる男がそこにいた。 「好きなうどん」それを訊かれて男は答えた。 「幻の山雀うどんです…!」 寒い日が続いていた、2013年末。洋間の暖炉に薪をくべていると、電話がかかってきた。 「麺状にした白い粉…極秘ルートで流そうか?」電話の主は、あの幻の麺師・山雀さんだった。 私は声を、おっぱいみたいに弾ませた。 「ありがたいっ…!いま俺…白い粉が切れてて…幻覚が見えたり…禁断症状が出てたんです…!」 数分後、白い粉が届いた。 ...

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 番外編/味太郎・K's Cafe

『EP5を読む』 かくして5杯分。タタキ丼の迷宮を彷徨った。 しかし私は、なにもタタキ丼ばかりを追い求めていたわけではない。 『ひろめ市場』には、和洋中なんでもある。 和洋中で言うと、タタキ丼は「和」だ。「和」ばかりではバランスが悪い。 世の中は何事もバランスが重要だ。 タタキ丼を食べる合間に、洋食や中華を食べる必要が、私にはどうしてもあった。 <どうしよう…タタキ丼以外に何か食べなきゃいけないけど…どうしよう…> 悩みつつ『ファミーユ』で何処かのタタキ丼を食べている最中。辺りを見渡していると目に入った、 ...

手打ちうどん かめや かめうどん

浜辺を歩いていると亀がいた。亀は案の定、数人の子供たちに囲まれていた。 「こらっ!亀をいじめるんじゃない!」私がすかさず蚊の羽音ほどの声量で言うと、子供たちはパッと散って行った。 「大丈夫だったかい…怪我はないかい…」助けた亀に声をかけると、亀は私に深々と頭を下げて礼を述べた。 そして当然、竜宮城へ行く運びとなった。 だが私はそれを断わった。 「だがっ…!断わるっ……‼︎」 というノリで断わった。 しかし亀は、それでは申し訳が立たないと言う。竜宮城に行ってくれないのであれば、せめて…と言う。 「せめて…な ...

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 EP5/お城のいちばん船

『EP4を読む』 ドンブリを手に、ファミーユのカウンター席に戻った。隣に座る、愛媛から来たご夫妻の旦那さんが目を丸くした。 「まっ…!また食べるんですか…?」「え……ええ………」 いったいどういうわけだろう。私はまたしても『タタキ丼』を手に抱えていた。 <ダメだ……!俺はもう俺自身にも止められない…!> うどんに溺れ始めた初期の頃と同じ…! 食べたい…逢いたい…!逢って食べたいという意思に自制が効かない…! この感覚は危険…! 観始めたら気になり…追い続けてしまう…月9ドラマの恋の行方のように…! タタキ ...

白銀の恋

「綺麗……」目が合った瞬間、無意識に声が洩れた。 色白の肌。水色のアイシャドウ。 「綺麗………」僕はまたもう一度、無意識に呟いた。 そこだけが一面、銀世界だった。 やわらかく降りそそぐ雪。その中に立つ彼女。 僕は静かに歩み寄り、彼女を抱きしめた。ツルツルした感触が、手を通して伝わってくる。 「素敵だよ…君は薔薇よりも美しい…」 今夜は、離さない。 日清の期間限定!ホワイトさん! 新しいヤツが、またきた。 「今日はこれ喰うで!」

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 EP4/吉照(よししょう)

『EP3を読む』 正月時期。ひろめ市場。『ファミーユ』のカウンターは満席。 「高知の方ですか?」左隣に座る短髪のオジサンが言った。肌が少し陽に焼けていて、綺麗な褐色をしている。 「そうです!高知です!」オジサンは愛媛県から来たのだと言った。奥さんも一緒だった。オジサンのさらに左隣に座っていた。 ソルティードッグ経由からのウィスキー。すでに2杯目。 「ファミーユ…初めてですか?」コミュ障農家、頑張ってオジサンに訊いてみた。 「もう何回もきてますよ!高知に来るたびに寄ってて…年に…そうやなぁ…年に何回ぐらいや ...

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 EP3/くじら専門店・千松(せんしょう)

『EP2を読む』 気が付けば俺は…!ひろめ市場の雑踏の中…!鰹と未来予想図を描いていた…! 鰹に向かって……!ブレーキペダルを5回点滅させている場合じゃない…! <ダメだ…ここで踏みとどまらなきゃ…!このままじゃ……鰹取りが鰹に………!!> ヨロヨロと立ち上がった。タタキのタレの味が、舌の上に残っている。 「もう1杯食べたい…あと1杯だけ……」しかしダメ。自分の気持ちを抑えなくてはいけない。 おそらく、ひろめ市場内には、まだたくさんのタタキ丼が存在する。<でもダメ…!踏みとどまらなきゃ…ダメっ…!> おぼ ...

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 EP2/どんぶりの十三(じゅうぞう)

『EP1を読む』 お吸い物を飲んでいると、アテが欲しくなった。『本池澤』のタタキ丼は、もう食べ尽くした。 酒を飲んでいると、炙ったイカが食べたくなるように、液体にはアテが欲しくなる。 アテが欲しい。 アテを求めてひろめ市場内を、 アテもなく彷徨った。 とある店先で足を止めた。<ぬおっ…ここにもあるのか…タタキ丼…!!> 『どんぶりの十三(じゅうぞう)』という店だった。<ドンブリ屋のタタキ丼…!これは…期待値高めっ…!> そうだ…これを…!このタタキ丼をアテにしよう…!! 注文して、お兄さんに作ってもらう。 ...

ひろめ市場「タタキ丼」の迷宮 EP1/本池澤

(上記画像は以前に撮影したものの使い回しです!) 外は肌寒くても、中は熱気に包まれていた。2014年。年始の『ひろめ市場』 地元民を始め、観光客や帰省客。座る席がないほど賑わっている。 <前に進むのも大変な状況…>人々の合間を縫い、歩く。 <なに食べようか…>探す、昼食。 軒を連ねる各店。和食や中華、洋食の店など様々あるが、その中でもダントツに多く目にする文字列。 『カツオのタタキ』 <いったい何店ぐらいあるんだろう…ひろめ市場でタタキを提供する店…> 以前食べた『明神丸』の『塩たたき丼』の記憶が蘇る。< ...